メイミョ


 メイミまではマンダレーから車で行くと、1時間ほどで行くことが出来る。日本で言えば軽井沢と言った現地の避暑地で、聞いたところによると、標高は1200メートルほどの高地らしい。標高が高いだけに夜は肌寒さを感じるくらいだった。道中、山側の斜面にある奇妙な断層に気がついた。昔、相当な地殻変動があったことを示すような垂直に切立つ断層だ。隆起とか陥没などと言う生易しさで無く、両側から押しつぶされ垂直に隆起したとしか考えようがない。その凄さを想像すると、その複雑な地形構造に一層興味は深まった。山を登りきって平坦な道を少し走ると、検問所があった。結構厳しい検問で、私もピーから持ってきた桂化木を厳しく調べられた。上部のビルマは翡翠やルビーなどの産地が多く、闇での持ち出しを厳しく取り締まっているらしい。旅行者も闇で売りつけられた宝石や原石には気をつけないといけない。没収されることもあるらしい。写真もそこでは禁止されていて、記念に写真を撮ろうとしたら注意された。メイミョの町はこじんまりとしてまとまっていて、立派な家がやたらと目に付いた。病院も学校もここには立派なものがあった。さすがに金持ちの集まる別荘地と言う風情だ。そういえば軍の大学もこの町にあった。町を高いところから眺めると盆地の中心に水をせき止めた大きな池が見え、その周りが公園になっていた。水は豊富なようで、この辺りの清潔さと美しさは、ミャンマーにいることを、一時忘れさせた。その池から流れ出る川を、下がるように20分ほど車を走らすと、滝の音が聞こえてきた。あいにく雨季だったため、雨で集められた赤土の濁流で、滝の流れは真っ赤に濁っていた。日本で見る滝の風情とは全く異なり妙な違和感を感じた。案内されるまま少し歩くと、青く澄んだ川に行き着いた。不思議に思って聞くと洞窟の方を指差した。水はそこから流れて来ていた。中に入ると鍾乳洞になっていて、その石灰岩で濾過された澄んだ水が、溢れんばかりに流れており、その川の水源はここだったのかと始めて感じ入った。鍾乳洞の中は思ったより広かった。鍾乳洞の中に数え切れないくらいの仏像がライトアップされて点在する景色は、美しさと言うより妖しさを感じた。


 メイミョに行く途中にある検問所
 メイミョから望むシャンの山々
 メイミョの公園で現地の美人にポーズを、、、
 同じく公園
 メイミョにある滝
 雨季で川の水が赤く濁っていた。
 鍾乳洞から流れてくる渓流
 不思議なことにこの水は澄んでいた。
 鍾乳洞への入り口
 鍾乳洞に所狭しと飾られている仏像の一つ。
 日本の鍾乳洞とは趣が大分違う。
 中は思ったより広かった。

 

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